プリヴェチューリッヒ企業再生グループの株主総会に行って来ました。本格的に株主総会に参加するのは今回が初めてでした。「異議なし」とか「了解」とかの掛け声とか、ある意味新鮮でした。株主総会そのものは淡々と進み、20分であっという間に終わりました。何か食べ物とか出るかと期待しましたがそれもなしでした。エイベックスとかホリプロは所属のアーティストや芸能人を使ってコンサートをやったりするらしいので、その手の株主総会に次回からは参加してみたいなぁと思いました。
プリヴェの株主総会は20分で終わりましたが、引き続き、今後の事業説明が社長から行なわれました。こちらは一時間近くかけて。交渉中の買収案件が多くあるようで、株価5000円(6月25日終値は923円)に自信を示していました。自分の場合、既に株主ではないので(今でも株主だったらかなりのもうけでした(苦笑))、これから買うのもなぁという感じです。
さて、プリヴェは企業をどんどん買収していく企業価値をあがていこうという会社なんですが、この企業買収の仕組みがおもしろかったです。
例えば、現在価値が100億円の企業を買収しようとしたときには、100億円のファンド(ヴィークル or ビークル)を作ります。100億円の内訳は、ローリスクの銀行からの融資部分と、ミドルリスクの債券部分(メザニン)と、ハイリスクの劣後株式部分の3層に分けられています。ハイリスク部分を(一般的には10〜15%)をプリヴェが購入し、残りは銀行が融資、保険会社、ファンドなどがメザニン部分を負担することとなります。融資や債券の金利は優先的に支払らわれます。
すなわち、ヴィークルの仕組みを使い、レバレッジを利かせることにより、元手の10倍もの価値のある企業を買収できてしまうのです。これが、プリヴェが行なっている企業買収のやり方です。しかも、もし、100億円の会社を立て直し、事業が軌道にのり、株式公開で1000億円の価値となった場合、ヴィークルの残りの90億円を銀行などの返し、手元には910億円の価値が残ることとなります。
メザニン債・ジャンク債流通市場が日本にはまだないのですが、これもプリヴェがこれから立ち上げようとしているらしいです。ヴィークルのことも、ジャンク債市場のこともなんとなく分かったという点では、結構おもしろい株主総会でした。プリヴェチューリッヒって元々外資系の会社だと思っていたけど、これも違うってのも始めて知りました。