不都合な真実つながりの話。今週の東洋経済には、たばことガンとの因果関係の話が出てきているのですが、その中でJT常務執行役員佐藤誠記氏が語ってる内容を見て思わず、目を疑ってしまいました。以下、ほぼ引用してみます。

しかし、本当に喫煙者が減ると医療費は減るのでしょうか?私は医療費は増える可能性が大きいと思います。たばこによる超過医療費は、1兆3000億円と試算されていますが、では、もし禁煙して病気にかかからなくりました、長生きしたとなったとします。そうだとすると、長生きした期間に当然何かの病気になりますよね。年金も当然かかりますよね。さっきの超過医療費の計算は、この潜在的節約分は入っていません。すると、その分を入れて計算したらどうなるかが問題になるわけです。

ドンドンタバコを吸えば、人が早死にして医療費が削減されるので最高ですわ!と、人間としての道徳観や倫理観がまったく欠落した発言に読み取れるのですがどうでしょうか。
こういう論法を何と言うか忘れたのですが、政治家や官僚が良く使う手です。他にも、「このダムの建設は、世論の80%が反対しているからといって、地域住民から実際に必要だという声が上がっているんです。」ってな感じのも良く聞きます。
事実こそが最も説得力があるものでそこから客観的な分析で導き出せるものに真正面に向かい合えばよいのですが、あるある大辞典なんかにコロっとだまされちゃう人の多くは、こんな感じのマスコミを使ったプロパガンダにも簡単に意見を誘導されちゃうんでしょうね。不都合な真実でも指摘があったように、問題なのは無知ではなく、知っているという思い込みが危険なのでしょう。