もうすぐ選挙。民主党が政権を取ったら、月2万6000円の「子供手当て」を優先課題として検討するのだとか。これに対する反論としてよく耳にする言葉が「ばらまき」と「財源は?」。
そもそも、国が持続するために解決すべき少子化という喫緊の課題に対してこれまでほとんど何の手を打ってこなかった事自体が問題であり、「環境」や「教育」など票には直接つながらない未来への施策のひとつとして「子供手当て」が出てきた事は評価に値するし、他により良い施策(例えば、一旦親の手にわたると子のために使わない輩もいるだろうから、個別徴収している給食費を無料化するとか)がないかも当然並行で検討していくべきだとも思う。
ただ、反論の「ばらまき」と「財源は?」には、ちょっとクビを傾げざるえない。景気対策というの名の補正予算のもと、自らの既得権益のためだったら、いくらでもばらまいてもいいのか?天下り先等の特定の利害関係者への利益供与としての「ばらまき」は許されて、子を持つ親への「ばらまき」は許されない理由が分からない。
先日の定額給付金も「ばらまき」と批判されたが、元々は定額減税だった案を財布が小さくなるのを避けたかった財務省の意向で定額給付金に変更されただけで、財務省が自作自演で「ばらまき」劇を演じただけだったのに、よくも懲りずにという感じだ。
筋の悪いばらまきの氷山の一角はニュースでうんざりするほど見たりするけど、その方が「うまくいく」と思っている節がなければ、子育て支援を「ばらまき」とは言わないだろうと。「財源は?」の主語もも「国」や「役人」であるように、「この国をまわすためには、おまえら国民ではなく、おれらが金を使った方がうまくいく」という上から目線がそもそも気に入らない。
「ばらまき」かどうかは、官僚ではなく、我々が決める事だ。
公的年金給付の5%にも満たない金額を「ばらまき」かどうかを議論してる段階では、少子化対策はまだまだといったところだと思うけど。過去の柵をどれだけ断ち切り、未来への投資(細部まで計画が練られた)をどれだけ思い切れるか・・・お手並み拝見です。