ローソンがゆうパックの取り扱いを開始し、ヤマト運輸の宅急便の取り扱いをやめると発表した。たしかに、宅急便はゆうパックに比較して少し割高感はあるかもしれないが、ゆうパックは郵政公社の母体があってこそ出来る値段であって、民間で同じ値段のサービスが提供出来る訳がない。
この件のヤマト運輸の悲哀を帯びた見解を読むと、心情的には応援したくなる。

「ローソンと日本郵政公社の提携」に関する当社の見解
ヤマト運輸株式会社(東京都・社長 山崎 篤)は本日、報道されました「ローソンと郵政公社の提携」につきまして、下記のとおり判断いたしますのでお知らせいたします。
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ライバルとなる日本郵政公社は税制面などで様々な優遇措置を受けている特殊な団体です。納税など民間企業の義務を果たしている当社と同じ土俵だとは言い難いと考えます。

ヤマトは、自分の既得権益のみを考える官僚との戦いに明け暮れて、かなり疲れているのだろう。よ〜くわかる。ソフトバンクが通信業界への参入しようとした段階であった、しがらみや嫌がらせと同様なものを感じる。結局、国には民間が行なうイノベーティブな試みを育てようという気概はまったくないのだろう。
しかし、どうしても解せないのが手を組むローソンだ。宅急便をやめて、ゆうパックを優先することで、ローソンに何のメリットがあるのだろうか?全く検討がつかない。逆に、国の嫌がらせに手を貸すという企業のイメージダウンはかなりあるのではないだろうか?ローソン店舗における荷物の取り扱い時の金が良いのだろうか?しかし、それも取り扱い単価や取り扱い荷物の絶対量が上がらなければならないし、そうなるとの確信がどこにあるのだろうか?
サービス面においても、こちらが不在の時のゆうパックの再配達などへの対応はかなり面倒だ。再配達のための電話はつながらないし、もちろん自発的に再配達しようなんて考えは郵便局員にはこれっぽちもない。だから、送られる方としてゆうパックは勘弁して欲しいと思うことが多い。
なのになぜなのか?さっぱり見えてこない。