ダイエーが存続する意義なんて自分はほとんどないと思っている。総合スーパーの争いの勝敗は既についている。同じ距離にダイエーとイトーヨーカドーがあれば、より多くの人がイトーヨーカドーに足を運ぶはずだ。ダイエーは完全に負け組みだ。しかも、総合スーパーの商売なんてどこも同じレベル。イトーヨーカドーにしろ、イオンにしろ、中身はほとんど変わらない。この2社はバブルで踊らず、ダイエーやマイカルの抜けたパイを上手く拾ったから勝ち組になったのであって、決まったパイしかない市場にダイエーがどうやって再建して立ち向かおうとするのか?ダイエー自身のブランド価値、信用、経営理念などから、はっきり無理だと断言出来るので、ダイエーには申し訳ないが退場していただきたいと思う。
支援に乗り出しているところも申し訳ないがろくでもない企業が多い。まず、丸紅。自分達自身の病みをまずは心配した方が良いのではないか?つい2年前まで、不良債権処理の遅れで100円割れの株価が300前後に戻ったからといって他人を構っている余裕は本当にあるのか?手を組む東急不動産もお笑いだ。ブランド価値の高い東急沿線の不動産をあれほど持っていながら、いつまでたっても二流、三流不動産会社でしかない。ダイエーを手に入れて何がこの会社にメリットがあるというのか?
そして、ウォルマート。西友の現状を近いうちに写真を撮ってここで報告したい位だ。ものすごい中途半端なのである。米国のウォルマートの店つくりがそもそもかなりつまらないのに、それを西友に取り入れて何のメリットがあるというのだ?顧客がコンビニに対して求めるものと、総合スーパーに対して求めるもはそもそも異なるはずだ。総合スーパーに行き、セブンイレブンで手に入るような売れ筋と、プライベートブランドの陳列棚を見てがっかりしているのに、さらに追い討ちをかけるように、安かろう悪かろう製品が並ぶかと思うと普段の買い物を楽しむ気がどんどん薄れてくる。
明治屋、百貨店などの高級路線と、イオン、イトーヨーカードーの大衆路線しか存在しない日本の食品小売にはまだまだ隙間があるはずだ。このブログで何度も紹介しているTrader JoesStew Leonardsのような店が存在してて良いはずだ。バイヤーが存在していて、品質が良くて価格も安い。店員も女性のパートタイマーばかりではなく、若い男性や女性がいて、店のテーマに沿ったライフスタイルを提案するような店舗があっても良いはずだ。自らが、他と違う価値を顧客に提案し、顧客創造を行なう。そんな小売が日本にあっても良いと思う。
ダイエーの役割は終えた。カルフールも日本を撤退する。ウォルマートが来ても日本では大したことが出来ない。丸紅のような弱小商社では、輸入物の販売流通が拡大するとも思えない。食品流通のしきたりによっては、しがらみも大きいと思う。
だからこそ、新しい小売のあり方を考えるべきだし、チャレンジする人が出てくることを期待している。(本当は自分がやりたいんだけどね・・・。)

  1. 週刊!木村剛 says:

    [ブロガー新聞] ブロガー新聞再生機構も誕生!

     皆さんこんにちは。「ブロガー新聞」編集部の小西恵理子です。  「ブロガー新聞」