バランススコアカードのことを書こうとしているのですが、なかなか書くきっかけ(単にぼけっとして頭が回らないだけ?)ができません。ですので、ちょっと過去に考えておいたネタを書こうと思います。
少し前、自分の会社で品質について議論になったことがありました。そこで、出てきたキーワードのひとつにISO9001があります。このISO9001は、現場の人にはかなり不評だと聞きます。入れたところで何も変わらないとか、手間が増えただけで何もメリットがないとか。ソフトウェア業界でも、ドキュメントに記述した内容よりも良いものがあれば、現場はそれをどんどん取り入れるべきだし、逆にドキュメントそのものが価値のないものとなり、ゴミが増えるだけだと。最たるものは、ISO9001入れたって品質なんか良くならないよって言葉です。確かに言っていることは分からないでもありません。
ただ、メリットも当然存在します。特にベンチャーなど小さな会社には、企業の土台作りの手段としてはとっても良い気がしています。ISO9001の仕組みを導入することで、一定の品質を産み出す組織を管理する仕組みを作り上げることが出来ます。
製品やサービスの提供は、顧客に対して価値を提供し、顧客に満足していただくことではじめて成り立ちます。そのために、顧客のニーズを把握し、組織内でコミュニケーションがきっちりとり、顧客の望む形にニーズを加工して、アウトプットを出し、そして、そのアウトプットが顧客のニーズを反映したものかどうか判断します。当たり前のこのプロセスが、ISO9001が定める品質基準に適しているかどうかが判断されるのです。
品質基準に適していなくても、顧客満足度が高ければ、それで良いじゃんって言葉も出てくるかと思いますが、それにはそれなりの仕組みが必要です。あくまでもきかっけ、ツールとしては良いかなぁという感じです。絶対的な顧客の満足度を向上させるための企業そのもの品質を保つため以外にも、一定の品質を保った製品・サービスを提供している企業するブランドイメージのため、組織体制や最低限の約束事を決めるためにもISO9001は有効かもしれません。ただ、あくまでも手段ですので、間違えないように。