円安是正へのエントリを記述したのは2007年7月3日(当時の為替レートは1ドル=約122円)。以来、自分が予想していた以上の早さで為替相場が動き出したのはちょっとびっくりでした(為替が動き出すといつも早いので動きのスピード感自体には驚きはないです)。ただ今回の動きを見ていると、他の通貨に対して円の価値が相対的にあがったわけではなく、キャリートレードとして使われていた大量の円売りポジションが解消されたため(もしくは、解消されると予想されるため)、為替が円高方向に短期間で一気に変動した感じです。リスク回避姿勢の高まりだけが円高を引き起こす理由とはならないはずだし、全てが輸出企業でしめられている訳ではない日本の株式市場が全面安となるのにも説明がつきません。ただ言えることは、日本株式市場と円為替相場の相関性が崩れるような投資行動が生み出すような機会が今後なかったとしたら、永遠に対岸火事で大火傷を負い沈んでしまうことになります。国はともかく、民間企業はそうでないことを気が付く投資家はそのうち出てくるとは思いますが、なんとも煮え切らないのが現状かと思っています。