アイルランド出身のミュージシャンといえば、有名どころだとエンヤ、ちょっと知ってる人ならわかるコアーズとかアッシュ、あとはゲイリームーアなんかを思い出したりします。どこかケルト民族的な哀愁があって、どんよりと暗い感じもするけど、メロディーラインが綺麗なポップな音楽が多い気がします。
そんなアイリッシュミュージックの中で自分が一番好きなバンドはクランベリーズ(The Cranberries)です。最近は、ロックの王道を行く音楽も多少復活の傾向がありますが、90年代オルタナティブ全盛時代、ポップロック直球勝負の音楽を演奏し続けたクランベリーズにはかなりの思い入れがあります。
クランベリーズは、ドロレス・オリオーダン・バートン(Dolores O’riordan Burton)の美しい声(よぉ〜よぉ〜よ〜でるぅ的な声)をフィーチャーした4人組のバンドです。
クランベリーズの1stアルバム「EVERYBODY ELSE IS DOING, SO WHY CAN’T WE」は、今では、映画など(ユー・ガット・メールやミッション・インポッシブル)でしょっちゅう使われ(下手な歌手がいっぱいカバーもしてる)、すっかり有名になってしまった「DREAMS」が収録されています。もう一曲シングルカットされた「LINGER」もアコースティックサウンドが美しい癒し系の曲だと思います。他には「SUNDAY」も結構好きな曲です。このアルバムでは、ドロレスは全体的に優しい歌い方をしています。
2ndアルバムは「NO NEED TO ARGUE」。実は1stアルバムを持っていたにも関わらずこのバンドにハマルきっかけをくれたのは、このアルバムに収録されている「ZOMBINE」のプロモーションビデオでした。当時、アメリカのMTVで1日3〜5回以上オンエアされたこのプロモーションビデオには、ドロレスがキンピカになっておどろおどろしく出てきます。この曲は、アイルランドで起きた爆弾テロ事件をテーマに扱っている政治的な音楽だということは、後々知ることになったのですが、映像のインパクトとハードな曲で力強いドロレスの歌い方に思わず、どっぷりと引き込まれてしまいました。アラニスモリセットの出始めと同じようなタイミングだったこともあり、この二人の女性ヴォーカルを聴きまくった気がします。このアルバムでハードな曲は、「ZOMBIE」だけで、「ODE TO MY FAMILY」、「I CAN’T BE WITH YOU」や「NO NEED TO ARGUE」などはしっくりと聞かせてくれます。しかし、結局、「ZOMBIE」は全米ナンバーワンヒットとなり、このアルバムも全世界で1500万枚も売れたそうです。ドロレスは、「この曲をあまり好きではない」と言っているようですが、彼女達の代表曲であることは間違いありません。
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  1. (お) says:

    はじめまして。
    ご存知かもしれませんが、Michel Winterbottom監督のButterfly Kiss (1995)という美しい映画で、No Need To Argueがフィーチャーされています。私はこの映画でCranberriesを知ったのでいまだにCranberriesと言えばロードムービーによく似合う音楽という認識で、車のCDチェンジャーに入れっぱなしになっています。

  2. kio says:

    コメントどうもありがとうございます。マイケル・ウィンターボトム監督の映画はまだ一本も見た事ないです。この機会に見てみることにしますね。
    私の車のナビにもクランベリーズ入れてます。牧歌的な景色で聴いてみたいといつも思ってます。どこかおすすめな場所があればまた教えてください。