今週の日経ビジネスは面白い。
「有訓無訓」では、壱番屋の創業者宗次徳二氏のコメントが掲載されている。ここのカレー大好き。
「時流潮流」では、三菱自動車エクロート氏更迭か?のニュース。ブラジルを経験しているドイツ人だが、ゴーンのようにうまくいかないようだ。何かが足りないんだろう。会社的にも氏的にも。
同じく「時流潮流」では、ミツカンがロゴを「MIZKAN」と一新したというニュース。こう書くと世界中の人が「ミツカン」に近い発音をしてくれるらしい。ちなみに、スウェーデンの家具屋「IKEA」は「イケア」なのだが、アメリカ人はこれを「アイケア」と呼ぶらしい。関係ないか・・・。
特集は、「平成の大旦那」。予告通り、竹田和平さんら、大旦那の特集。竹田和平氏が、山一證券で筆頭株主で破綻を経験しているのは初耳だった。2月4日生まれの人は、純金製メダルももらえるらしい。70にして、年金も受け取ってないなんて、格好良すぎ。日経ビジネスの提言は、大旦那から国を通さず、社会に還元する仕組みを作れ!とのこと。寄付金は非課税にしろっちゅうねん!って話。最近、ほんと国は無駄に金持ちだと実感することが多いので、共感。ちなみに21世紀で株式公開によって現れた長者の中には、フェイス社長平澤創氏(36)501億円、サンエーインターナショナル社長三宅孝彦氏(38)81億円など、30代も結構いる。この人たちが旦那になれるかどうか見ておきたい。
「ケーススタディー」はコカ・コーラ。世界的なコカ・コーラのブランド価値は700億ドル以上らしい。確かに、コーラの写真を見るとなんとなく飲みたくなってしまう。サブリミナル効果というか、ものすごいブランド価値を実感する。ちなみに、日本発の非炭酸飲料が、アジアや欧州で発売されているらしい。外資系企業でも、本社からとやかく言われたとおりに働くだけでなく、自発的にどんどん世界に進出できる仕組みがあるとやりがいも当然出てくるはず。
「ひと烈伝」は、有機ELの第一人者山形大学工学部教授の城戸淳二氏。大学時代は、成績は後ろから数えて3番だとか、助手時代東工大の助教授のポストに応募して書類選考で落ちたりとか、順風満帆とはいえない研究者人生。有名大学でないと、良い仕事は出来ないと勘違いしている日本の研究者に読ませたい文章。
「敗軍の将、兵を語る」は、道路公団民営化推進委員会元委員長田中一昭氏が登場している。パフォーマー小泉首相の一端がここでも明らかにされている。自民党では、官は動かないわな。
「世界鳥瞰」では、モトローラ再建にザンダー氏が就任したニュース。ほんと、モトローラって何してんの?って感じで、あまり存在意義のない会社になりさがっているのでその手腕に期待。
「読者から」もおもしろい。前々号の伊藤忠商事の丹羽社長の「中小企業やベンチャー企業が育ってないことは日本経済の構造的問題」という言葉に違和感を覚えるという読者の意見。「大企業は自社でしか役に立たない人間を大量生産し、自分たちが必要なくなった時点で、簡単に放り出して、中小企業に引き受けろという丹羽氏の見識を疑う」といった内容。「大企業は自社でしか役に立たない人間を大量生産」ってものすごく的を得た言葉だ。メモメモ。そもそも、自分の場合、この丹羽氏が良く雑誌に登場すること自体がものすごく違和感を感じるのだが・・・。経営者としていったいどんな成果をあげたのか?
最後の「一等論断」は成瀬淳子氏の登場。この方とは、実は昨年の夏、お会いしている。国宝犬山城の現役お姫様だ。成瀬家13代目家主になる予定。「日本の社会は文化財に対して冷たすぎます。」これ、ほんと考えさせられる言葉です。
一方で、つまらない記事も。「戦略」はエステー化学の特集。小林製薬の方が圧倒的におもしろいので、これはイマイチ。「編集長インタビュー」もブリヂストン社長インタビュー。これも大旦那の後では、圧倒的につまらない。
国に関する記事が多いのだが、ほんと国というか、官というか・・・。おそろしい。