昨日の続き。
昨日は、YOSHINOYAに入って目に飛び込んできた「CHIKEN BENTO」の文字を見て、アメリカのYOSHINOYAも牛丼危機?という話で終わった。
実は、アメリカのYOSHINOYAでは、「BEEF BOWL」(牛丼)以外にも、「CHIKEN BOWL」(テリヤキチキン丼)、「SHRIMP BOWL」(エビフライ丼)、「SALMON BOWL」(鮭ディープフライ丼)などが元々メニューにあり、その組合せや、サラダとドリンクを組み合わせたバリューセットなんかも提供されている。日本の吉野家のメニューと比較すると違いも良く分かるだろう。




メニューを見ていると、お茶やお冷の代わりにコーラを飲むという文化はまだなんとなくわかるが、「MISO SOUP」(みそ汁)の代わりに「CLAM CHOWDER」(クラムチャウダー)や「CHIKEN VEGETABLE SOUP」(野菜チキンスープ)が提供されている所を見ると、牛丼に対する意識の違いを感じてしまう。日本人は、「牛丼」と「ハンバーガー」は、はっきりと違う食事(和食と洋食)だと意識することが出来るが、アメリカ人はそんなこと意識してないんだろう。ファーストフードの一種なのだ。でなければ、クラムチャウダーと牛丼の組合せなんてありえない。
ここまでは、まだ文化の違いだと話を片付けられるかもしれないが、チーズケーキやチョコレートケーキまでメニューにあることを考えると、アメリカ人のファーストフードに対する意識というか、暴食ぶりが見てとれる。これだけカロリーの高いモノを食べているのに、きっとドリンクは「ダイエットコーク」のLサイズなんだろう。
さて、肝心の牛丼だが、アメリカの牛丼はフタのついたプラスチックのボールに入れた形ででてくる。全部テイクアウト(TO GO)スタイルだ。



これに、マクドナルドのケチャップと同様のスタイルで、紅しょうがも「取ってくれ〜!」と言わんばかりに添えられられるようになっている。



さて、肝心の牛丼だが、下の2つの写真を比較して見て欲しい。紅しょうがの違いはあるにせよ、アメリカのBEEF BOWLも牛丼そのものではないか?サイズ的にもそんなに違いはなさそうだ。

吉野家の牛丼

YOSHINOYAのBEEF BOWL1

YOSHINOYAのBEEF BOWL2

自分が、5年ほど前にサンディエゴで食べたBEEF BOWLは、正直あまり美味しいとおもわなかったが、この写真を撮りに行ってくれた友人の話によると、「味が多少薄いかもしれないけどおいしいよ。」とのこと。う〜ん、アメリカの吉野家も進歩して美味しくなっていたのか!?アメリカにいた2年半で一度も食べなかったことをちょっぴり後悔している。なるほど、見た目だけを見ても、牛丼ファンを十分納得させうるものに仕上がっていると言えるのではないだろうか?
ただ、その友人が言うには、「でも〜、なんか足りないんだよね・・・。」とのこと。
勘が良い方は既にピンときているはずだ。そう。玉子がないのだ!アメリカの卵はサルモネラ菌かなんだかで生で食べられないのである。よって、YOSHINOYAのメニューには、玉子がない。当然、半熟玉子もない。確かに、ちょっと物足りない・・・。(ちなみに、日本人向けスーパーでは、わざわざニュージーランドから卵を空輸して「生」で食べられる卵として販売している。)


吉野家の半熟玉子

ところで、YOSHINOYAではBSEについて、注意書きなど張り出されているのだろうか?この点について、友人に尋ねたところ「まったくなし」との返事。当事国の牛を使っているだろうから、きっと加工されてから口に届く時間はもっと早いだろう。多分、BSEが発見された後の牛肉も既に使われている可能性も高い。でも、全くもって大丈夫だとの認識で、YOSHINOYAでは商売をしている。
以上の話を総合すると、日本の吉野家からホンモノの牛丼(いわゆるアメリカ産の牛肉を使って吉野家が100%自身を持って280円で提供しているもの)が消えても、アメリカのYOSHINOYAに行けば、十分満足できるアメリカ産牛を使った牛丼が食べられるということである。
そんなに悲観的にならなくても良いぞ!全国の牛丼ファン!
なお、今回の日記は、アメリカ在住の友人に多大なる協力を元に書いた。感謝感謝。次のレポートは香港からかな?(苦笑)