最近、大和證券とのお付き合いの関係で少しだけ投資信託を買った。その名も「ダイワ大潮流」。うまれてはじめて買った投資信託なのだが、これがかなり醜い。
昨年の12月18日から運用を始め、年末の上昇局面があったにも関わらず、日経平均、JASDAQ平均、TOPIXと比較すると、圧倒的にパフォーマンスは悪い
12月30日現在の組み入れ上位10銘柄は以下の通り。現物株式組入比率は約70%らしい。
1.東京三菱
2.商船三井
3.三井住友
4.日本有線
5.住友鉱山
6.新日鉄
7.三菱商事
8.みずほ
9.ニコン
10.野村
投資信託そのものは、プロにお金を預けて運用してもらう仕組みだが、問題が多すぎる。
まずは、手数料。1億円未満のお金を預けると、預託金額のだいたい3%が手数料として取られる。例えば、200万円預けると6万円も手数料を取られる。株式の売買手数料が、1000円とか2000円とか言われるこの時代にとんでもない値段設定だと思う。この大潮流の場合、約370億円の純資産があるから、単純計算すると約11億の収益を大和にもたらしたことになる。
次に運用が下手すぎるという点があげられる。同じ株式で運用するのに、TOPIXの数字より下回るくらいなんて、投資信託の存在意義が全くないと断言しても良い。プロが運用しているのなら、プロなりのウデを見せて欲しいというもんである。
しかも、この大潮流、投資の基本姿勢が全く見えない。何を目指して投資しているのかさっぱり解らない。預けているほうもどこの馬の骨かわからないような奴が、勝手に人の金をおもちゃにして遊んでいるだけだという感じになってしまうのも仕方がないと言える。
ちなみにインターネットバブルの頃、1兆円ファンドといわれた「ノムラ日本株戦略ファンド」は、その後も純資産を減らしつつ、パフォーマンスはみごとに最低レベルをキープしている。今の基準価格は5000円前後。もし、この投資信託に200万預けていたら、5年近くプロが運用しても未だに100万円ということだ。ただ、野村證券は300億円を手に入れたのだから、ウハウハである。
魅力的だが、自分ではよくわからない世界への投資をスタンスとするファンドは購入余地があると思うが、自分がよく知っている日本株などへ投資するファンドは買わなくて良いといっても良いだろう。ダイワ大潮流もノムラ日本株戦略ファンドと同じ道をたどらないように、益が少しでもでたら早めに手放そうと思う。