ユニクロ 野菜販売から撤退 黒字化のメド立たず
カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは22日、高級野菜、果物の販売事業から撤退する、と発表した。「SKIP(スキップ)」ブランドで首都圏で6店舗を展開していたが、価格の高さから消費者に食い込めず、黒字化の見通しが立たないため、事業継続を断念した。

以前にもSKIPについて店のコンセプトが完全に間違っていると書いたが、ついにファーストリテイリングが野菜販売事業から撤退することを決定した。
そもそも良品質のものを安く売るのであればわかるが、ほんとに良品質のものかどうかわからないものを市価より2〜3割増しで売ったところでビジネスになるわけがないこと位、はじめからわかっていたことではないか。
出店場所も間違えている。デパートの地下に出店をしようと考えた人は気が狂ったとしか思えない。キャッシュリッチな企業だから金には余裕があったのか?それとも、ブランドも持ち合わせていると思ったのだろうか?ファーストリテイリングは、そもそもファーストフードと同じような感覚で服を買うというコンセプトが生まれた会社名だ。デパ地下に来る人間のマインドとファーストフードに行く人間のマインドが異なること位、素人でもわかるはずだ。
野菜をはじめとする食品にユニクロのビジネスモデルを導入することは大賛成である。どこのスーパーに行っても同じようなものが同じように売られている。日常生活用品だからといって、何のコンセプトも設定しないのはいつ見てもおかしいと思っている。
オーガニックの店がきっちりと成りたっているアメリカの流通業が進んでいるとは思いたくないが、ファーストリテイリングのようなキャッシュもあり、流通のノウハウを持っている会社でなければ、スーパーのコンセプトは覆すことが出来ないと思っていただけに、今回の失敗は悔やまれる。