ベストセラー作家木村剛の「ゴーログ」の今日のテーマ(コラム?)は「大阪は名古屋に負けるのか?」である。
この手の地方ネタ大好きなので思わず飛びのってしまった。自分は岐阜出身(ゴーログに出てくる上田正樹と同じ高校出身)で、ドラゴンズファンでもあるから、名古屋をひいき目で書く傾向があることをあらかじめお断りしておく。

週刊!木村剛: 大阪は名古屋に負けるのか?
名古屋と大阪の全国シェア(名目県内総生産)の差は1%程度に縮まっている。大阪の奮起がないまま、このままシカゴとロサンゼルスの逆転劇は、日本でもみられるのかもしれない。

さて、「大阪は名古屋に負けるのか?」というタイトルだが、「名古屋は大阪に勝つつもりはない」。何年後かに結果的に「名古屋は大阪に勝ってしまった」というのなら充分ありえる話しだが・・・勝つ「つもり」はこれっぽちもないはずだ。
名古屋は東京と大阪の間にある第三経済圏の中核都市であるにも関わらず、どうも目立たない存在だ。目立たないことに関して、特に名古屋人は負い目は感じていない。名古屋人の内向的な性格がそうさせているだけなのである。
また、名古屋人は東京と張りあうなんて野暮なことはしない。大阪人のように大阪が一番だ、二番だなんていう主張はしない。
事実、グリングリンを参考に人口などの数字を眺めると、圧倒的な差がある東京と大阪に比べ、名古屋と大阪にはほとんど差がないがわかる。東京以外は、大阪も名古屋も札幌もどんぐりの背比べなのである。
1.東京都23区 834万人
2.横浜市    352万人
3.大阪市    262万人
4.名古屋市   219万人
5.札幌市    185万人
大阪人は積極的に全国「第2の都市」という地位をPRしてきたが、実は第2位というのも単に精一杯背伸びをしての結果なのである。
大阪が凋落した一番の理由はここにあると思っている。
なぜ大阪人はそこまで気張るのか?例えば、阪神タイガースが優勝することによる経済効果を全国にPRしても、所詮ローカルな話題でしかないはずだ。中日ドラゴンズが優勝したら、日本経済復活させるなんてことを、名古屋人は言っていますか?
食い倒れ文化も同じである。大阪人は、うどんを関東と関西と汁の味付で区別したがるが、その間の名古屋では、うどんを味噌で煮込んだり、平たくしてきしめんと称してみたりと、汁レベルの騒ぎではない文化を築いているのである。
タモリのような福岡出身の田舎モンにも名古屋は小馬鹿にされるなどもしてきた。しかし、名古屋人は現実を受け入れ、何をいわれようがたんたんと生活をしている。
ビジネスの世界でも同じである。トヨタグループや森村グループに代表される日本を代表する企業が朴訥とビジネスをしている。東海地方出身だと言われて初めて知る日本の大企業も数多くある(例えば、かごめやみつかんなど)。
ゴーログでは、大阪が復活する方法として「東京に比べて、オフィス諸経費や人件費などが割安で、ビジネスだけでなく住環境にもゆとりがある」部分をPRしろと書かれているが、。大阪府の人口密度はとっても高く、東京23区とほとんど変わらない。名古屋市の人口密度の約1.8倍もある。大阪に伸び白なんて余裕は残念ながらないのである。
今まで精一杯背伸びをしてきたのだから、少しきら〜くに肩の力を抜いて、やるべきことをやったらどうですか?というのが、多分、名古屋の大阪に対するアドバイスなんだと思う。商売に対する底力はみなさん認めるところなので。

  1. 百鬼夜行 says:

    おい!大阪元気だそうじゃないか!

     先月の24日、ドル姉さんの40歳の誕生日パーティ(本人はシニアの仲間入りとか何

  2. (お) says:

    私も岐阜県出身で東京在住で30代前半です。引退したら日本の首都名古屋に住むつもりであくせく働いています。
    >中日ドラゴンズが優勝したら、日本経済復活させるなんてことを、名古屋人は言っていますか?
    名古屋人のうち、水谷研治氏だけはそんなこと言ってます 😉
    名古屋の様子を見ていると優良企業のおかげもありますが、公共事業に勝る景気対策なしという言い方もできます。ま、しかし地域格差も生じやすく、大阪のような地方都市からヤッカミを受けることにもなるわけですが。

  3. こんにちは says:

    初めまして。宮崎出身の東京在住、23歳の学生です。大阪対名古屋のお話、楽しく読ませていただきました。 
    一西日本人として、自分はかなり大阪びいきです。ただ、一度名古屋を訪れたときに、いたく気に入ったので、名古屋びいきでもあります。自分は経済的な事情等ほとんど学習していないので、軽くお流しください。
    正直なところでは、東京、大阪が日本の2大都市、名古屋は1地方都市という印象は否めません。確かに行政区分上の人口は、東京23区、横浜市、大阪市、名古屋市の順であり、東京23区→大阪市の差は大きく、大阪市→名古屋市の差は大きいですが、これは大阪市の行政範囲が極端に狭いためです。実際、大阪市の面積は東京23区の3分の1もなく、人口密度はほとんど変わりません。そして大阪市の周辺には、広大な市街地が広がっています。私のイメージの中では、名古屋都市圏の規模を1とすると、大阪都市圏の規模は2(神戸市、京都市も大阪都市圏の一つと考えます)、東京都市圏の規模は4、と言うイメージです。
    具体的な数字が丸一つなくてすみません。確かに名古屋市の躍進は目覚しく、大阪市を超えるのではという予想も出来ます。しかし特に戦後、大阪が東京をしのぐ都市であった時代には、名古屋は本当に地方の1都市でありました。それが確固たる『3大都市』の地位を得たのは、意外と最近のことのように感じます。
    東京一極集中の今、大阪も名古屋も、東京に本社を持つ企業の支店で潤う「支店経済都市」のひとつに違いありません。その意味では、大阪は未だに、名古屋に大きくリードできていると思います。東京に本社を持つ企業のほとんどは、まず大阪に支社をおき、第3の拠点として、名古屋支社を置くというケースが多い(もっとも最近は、その逆のケースもあるのかもしれない)。それは大阪が、経済上第2の都市であると言う事実、そして大阪に拠点を置くということは神戸市や京都市への窓口としても機能できると言う事実(うち京都市は東京に対抗しうる文化的蓄積があると言う事実)などの理由がありますが、それ以上に「地理的理由」が大きいものだと考えます。それは名古屋と東京、名古屋と大阪の距離がそこまで大きくはなく、地方への窓口と言う意義が小さいと言うことです。その意味で、あえて名古屋ではなく、福岡市や札幌市に、第3の拠点を置く、と言うケースもあるほどです。
    ただ、大きいものに吸い込まれていくのが世の常です。これから先、より名古屋が発展すれば、大阪を追い越す可能性は十分にあります。
    いろいろ申しましたが、私個人の意見と言うのは実はありません。おっしゃるように、、大阪の人々は、もっと肩の力を抜いたほうがいいのかもしれませんね。思えば、東京の人は自分の街が「日本第1の都市」と言うことを感じているとは思えず、名古屋の人も「大阪、東京を追い抜け」とは思ってはいないようです。しかし大阪の人は、「大阪は東京の人には負けられない」「大阪は日本第2の都市」「名古屋に抜かれるわけには」と、危機感を感じているように思われます。その底知れないプライドはいいと思うのですが、それが足かせになってはいけないと。もともと大阪、神戸、京都には大いなる蓄積があり、柔軟な思考や上昇志向があるのですから、その高い能力を存分に発揮するために、本当にやりたいことが出来る環境づくりをして欲しいと思います。
    ともあれ、大阪、名古屋、その他日本の地方都市にエールを。
    あ、それともう一つ、大阪市の人口密度は確かに高いですが。まず、バブル経済期に建てられた梅田・中之島の超高層ビル群は、新宿のビル群をしのぎます。しかし名古屋、東京と違って景気が最悪な大阪のこと、そのテナント占有率はやはり最悪で、テナント料は格安だと思われます。おそらく木村さんがおっしゃっていた「オフィス諸経費が安い」と言うのはこのことだと思われます。住環境については、確かに大阪市周辺の住環境は最悪ですが、均衡の都市では人口密度はかなり落ち、自然も豊かで、鉄道15分圏外なら極めて住みよい住環境があると言います。

  4. says:

    >梅田・中之島の超高層ビル群は、新宿のビル群をしの>ぎます。
    しのぎません。
    100m以上のビル
    新宿・代々木:41
    梅田・中之島:28
    200m以上のビル
    新宿・代々木:9
    梅田・中之島:0

  5. バカボンド says:

    最近の経済を見てると名古屋が大阪を抜くことは
    なさそうですね。
    梅田の再開発を一つ見ても大阪と名古屋の経済規模の違いをまざまざと見せつけられます。
    それと木村さんがこのコラムを書かれたころセントレア
    が関空を凌駕するなんていってませんでしたが、結果はセントレアの独り負け。 貨物便も名古屋は無視で成田と関空のみ。
    5年後にこうやって考察するのも面白いものです。

  6. kio says:

    名古屋は大阪にも東京にも勝ろうと思ってない身の丈といった感じです。逆に言うと面白みはないです。ただ、西日本と東海の事業規模とか念頭に梅田の開発とかみてると、大阪の見栄っ張り感が出てて大丈夫かと思っちゃいますが。