THINK!最新号のテーマは、デザイン思考力。デザインの価値にフォーカスを当てた興味深い記事が満載だろうと思って購入してみたものの刺激的な内容はあまり多くありません。(読む順番を間違えたのか。。。)
その中でも一橋大学大学院国際企業戦略研究科 竹内弘高氏と一橋大学大学院国際企業戦略研究科 亀谷勉氏が自ら創設したポーター賞を自画自賛する記事があって思わず失笑してしまいました。

デザインに注目が集まる第2の流れは、デザインが表面的なビジュアルだけでなく、その背後にあるコンテクスト(文脈)を物語る非常に有効な手段である・・・
(中略)
一橋大学大学院国際企業戦略研究科では、2001年に、独自性のある優れた戦略を実施し、優れた収益性を達成・維持している日本の企業と事業部を表彰し、その実践を広く紹介するために「ポーター賞」を創設・・・
(中略)
このポーター賞を象徴するものの1つが、ロゴマークである。
(中略、読んでください。。。)
このロゴマークが何を意味しているかと人に聞いて見ると、10人中9人が「殻を破れ」「既成概念を飛び越えろ」と答える。われわれがこのロゴマークのコンセプトに掲げているのは「Out of Box」、まさに既成の枠を飛び越えて、新しいイノベーションを打ち立てて欲しいという願いなのである。
(後略、あとは読んでください。。。)

ロゴマークは、ポーター賞のサイトの左上にあるのでまずは見てもらえばいいと思ますが・・・。確かに聞かれれば、ロゴマークからポーター賞にかけた思いが伝わってくるかもしれません。
ただ、このロゴマークがポーター賞のアイデンティティを語っているかというとちょっと疑問です。ロゴマークはあくまでもデザインの一手段であって、そこからポーター賞の本質が伝わってこなければ、思いはわかってけど、で、ポーター賞ってどうなの?となりかないかと。。。
それに、このロゴマークがデザイン性に優れているかどうかはさておき、このウェブサイトは一体全体どうなんでしょうか。ロゴマークで伝えたいポーター賞への思いがまったく反映されていません。表彰資料もなんじゃこりゃっていった感じ。
デザインは、伝えたいものの本質を伝えてくれるもの。強いて言えば、アイデンティティそのもだと思うのですが。