偽装の裏にあるもの「掘場雅夫」 (日経ビジネスの終わらない話より)
(前略)
言うまでもないが、消費者を騙して儲けようとした企業は糾弾されるべきだ。ただ、ルール違反と、現実離れしたルールが存在することは分けて考えるのが筋で、後者の方をもっと問題視しなければならない。
その点、マスコミの報道姿勢には疑問が残る。ルールを破った企業や経営者を叩くのは簡単だ。叩かれる側は「少しぐらい過ぎてもいいじゃないか?」とか、「健康被害がないから問題ない」とかは口が裂けても言えない。相手が文句を言えないことがわかっているから、マスコミはここぞとばかりに集中攻撃する。
(中略)
「他人任せ」の構図が日本のあらゆる分野に広がっているような気がしてならない。

テレビを見なくなったり、新聞を読まなくなった理由のひとつとしてマスコミによる報道を感覚的にほとんど信用しなくなってしまっていることがあります。情報のソースはどこなのかを把握していない限り、その情報を意図的に流そうと思っている方にとって有利な伝えられ方がされてる訳で、それを鵜呑みにするほど野暮ったいことをしたくないと考えてしまいます。時にはわかっていても目をそむけてしまう程の嫌悪感を抱きつつも、それはそれで思う壺だと思ってしまったりもします。
今回の餃子事件でもマスコミの特性が存分に発揮されていてとにかく犯人探しが最優先。そしてそのマスコミ報道を見て信用しきっている人は思考停止状態。そんな中でも、掘場製作所最高顧問の「日経ビジネスの終わらない話」は明快。最後の一文『「他人任せ」の構図が日本のあらゆる分野に広がっているような気がしてならない。』は重い一言でした。


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