以前、趣味は読書。を紹介した斎藤美奈子の実録 男性誌探訪を何回に分けて紹介しようと思います。
実録 男性誌探訪で取上げられている男性誌は、「週刊ポスト」「プレジデント」「日経トレンディ」「文芸春秋」「週刊新潮」「週刊東洋経済」「ダカーポ」「ナンバー」「週刊ゴルフダイジェスト」「サライ」「日経おとなのOFF]「ダンチュウ」「ニュートン」「メンズクラブ」「エスクァイア」「ブリオ」「ナビ」「ブルータス」「レオン」「ヤングオート」「月刊へら」「ターザン」「バサー」「鉄道ジャーナル」「丸」「山と渓谷」「ホットドック・プレス」「東京ウォーカーシリーズ」「週刊プレイボーイ」「週刊スパ」「メンズノンノ」の計31誌。
2000年から2002年までの間に「AERA」で掲載されたコラムをまとめたものだから、多少情報が古くもう廃刊に追い込まれた雑誌もあるかもしれません。どちらにしても、読んだことあるもしくは書店でよく見かける雑誌と、その手の雑誌は存在してるんだろうなぁという雑誌のどちらかに分類される(大半は前者)のではないでしょうか?
斎藤美奈子のような批評家らしい批評家って最近みかけないから、別に女性じゃなくても男性でも十分楽しめると思います。理屈こねて結局何を言っているのかわからず、センター試験の読解問題で取り上げられちゃいました的文章を書く評論家も多い中、わかっててもあえて誰も言わなかったこと的確に突っ込んでくれてるところは読んでてかなりすっきりします。
最初にとりあげようと思うのは、「LEON(レオン)」。オヤジがモテるために購入する雑誌。
「モテるオヤジになる」が至上命令の「レオン」にとって敵は何か?
<「オッサン臭い」と言われてしまうのは、コーディネートが昔のまんまだったり、個々のアイテムの選択が下手だから。大人だから、クラシックな着こなしが基本だとはいっても、流行を取り入れることを忘れてはいけない>
(中略)
オヤジの敵は「オッサン臭さ」なのである。オヤジとオッサン、どこがちがうんでしょうか?
(中略)
もうひとつ目立つのはイタリアへの過剰な愛だ。「イタリアの男は・・・」「イタリアでSEXYなのは・・・」が合言葉。
(中略)
当然、モテるオヤジはリストランテでの「モテるオーダー」にも精通しなくてはいけない。
<
男「飲み物は何にしようか。スプマンテはどう?」
女「私、白ワインをいただきたいわ」
男「そう・・・、どうするかな。えーっと、ヴィーノ・ビアンコのおすすめはどれですか?」
カメリエーレ「こちらなどいかがでしょうか?」
(しばしワイン談義)
男「じゃぁ、それにするよ。あと、アンティパスト・ミストを」
カメリエーレ「かしこまりました」
男「プリモはどうする?」
女「ポルチーニ茸のフェットチーネをいただくわ」
男「じゃ、それをシェアしよう。セコンドは・・・。今日のペッシは何がおすすめ?」
>
しかし、<フォルマッジオを適当に頼むよ。ドルチェはスペチャーレにする?>なんてオーダーするオヤジがほんとにモテるのだろうか?スペチャーレなのはあなただよ。
(中略)
こうした雑誌の一種は一種のコンプレックス産業と見るべきなんだろう。「レオン」の急所を私はみつけてしまったのである。それは、広告ページ以外には日本人のモデルが出てこないこと。
くだんの<ハゲたらヒゲを>の記事も、参考モデルとして登場するのは、ジャック・ニコルソン、ジャン・レノ、ショーン・コネリー、ブルース・ウィルス・・・。ハゲとかヒゲとかいう前に、ちょっともとの造作の問題が大きすぎるのであるまいか。
ってな感じです。イタリア料理のオーダーの仕方なんて、実際にこんな人いるかもしれないけど、それを文字で書いたときに頭で浮かぶ人は、いわゆるモテ男じゃないんだよね・・・。他も面白いので別の機会にご紹介を。