「インターネットの雄」の落日–IIJが異例の不人気で上場を断念
インターネットイニシアティブ(IIJ)は6月20日、6月23日に予定していた東京証券取引所マザーズ市場への上場を正式に断念した。株式の公募・売り出し期間だった6月15日から17日までの申し込みが、上場に必要な300人に達しなかったためだ。

ここんところ笑えない出来事が続くマーケット。しかし、昨日午後発表になったIIJのマザーズへの上場中止には失笑した。
今回やってしまった影の主役はやっぱり大和證券。こういう厚顔無恥な証券会社は一度とことん痛い目にあった方が良いと思う。そもそも、ナスダックで今年五月前まで2ドル程度(44万円前後)を前後して、いつペニーストックとなり、あげくはナスダック上場廃止なってもおかしくなかった会社を、有価証券売却益を上乗せした形で財務諸表をお化粧し、高値(正確には2,859,886円で決定していた)で売ってやろうという見え透いた魂胆(シナリオ)がうざすぎる。
しかし、日本で一番最初に商用インターネットプロバイダーを始めて、今でも主要なバックボーンでかなりのプレゼンスを保っているIIJがこんなことになるとは。折角、米ナスダック市場に上場して、資金調達の手段も確保していたにも関わらず、ネットバブルがはじけて、いくつかの事業や提携に失敗して、結局はNTTからの資本を入れた極平凡な会社へ成り下がってしまった。そして今回、こんなに新規上場が盛り上がっている環境下で、ほとんど買い手がつかないような失態をしてしまった手前、ブランドもズタズタになってしまっただろう。多分、これをきかっけにプライドをかなぐり捨てて、次の戦略を考えないと、単独では生き残れずという未来が待っていることだろう。